(2020/1/11改訂)
電子マネーにもいろいろある。
クレジットカードに内蔵されていて、またはスマートフォンで使えるFelica決済だけでも、代表として次のものがある。
- iD
- QUICPay
- Suica
- nanaco
- WAON
- 楽天Edy
さらに、PaypayやLINE Payなど、QRコード系のものも新たに加わった。
機能的にはこれらも電子マネーだろうけども、ここでは除外しておく。
上に挙げた電子マネーのうち、iDとQUICPayは、ポストペイ型。
電子マネーを利用すると同時に、クレジットカードで決済される仕組み。
Apple Payも、iDかQUICPayのどちらかで決済されている。
ポストペイ型電子マネーは、クレジットカードを、電子マネー感覚で決済できる。
ポイントも、店舗とクレジットカードとの関係次第では、クレジットカード本体を出したほうがポイントがよくつく場合もあるが、おおむね同じだけ貯まる。
それ以外の電子マネーは、プリペイド型。
買い物をする前に、チャージが必要だ。チャージが足りないと買い物できない。
現金でもチャージはできるが、キャッシュレス決済の代表である電子マネーとして、現金チャージはあまりありがたくない。
クレジットカードからもチャージはできるので、ぜひそうしたい。
単純に機能面からポストペイ型とプリペイド型を比較すると、ポストペイ型のほうが有利なようにも思える。
ポストペイ型ならチャージは不要だし、ポイントもクレジットカードと同じだけ貯まるし。
これはある意味その通り。
だが、世の中はもう少しややこしい。
利用した際のベネフィット次第では、プリペイド型も便利なのだ。
要は、次のいずれかが、ポストペイ型よりも高ければプリペイド型も便利なのである。
1.クレジットカードから電子マネーにチャージする際に、クレジットカードのポイントがつく
2.電子マネーを使って買い物をする際、電子マネーのポイントがつく
1は、常に一定。クレジットカードと電子マネーとが同じ陣営でない場合は、チャージはできてもポイントはつかない場合がほとんど。
2は、電子マネーと店舗が同じ陣営のときだけつくので、時と場合による。例として、イトーヨーカドーでnanacoを使った場合。
1と2、両方付く場合もある。ポイント二重取りだが、二重取りにメリットがあるかないかは、合算したときの還元率次第なので、二重取りというだけで直ちに有利とはいえない。
ここで電子マネー界の真打に登場してもらう。それがSuica。
ポストペイ型も含めて、ポイントが一番高くつく電子マネーが、Suicaなのである。
ただ、現金でチャージしていると、Suicaにはほとんど価値がない。電車にのる道具としての価値だけだ。
ポイントの貯まり方が、前述の1だからだ。電子マネーを使うことによるポイントは付かない。
JR東日本系のクレジットカードとセットで使って、初めてSuicaは真価を発揮する。
JR東日本系のカード、代表格を挙げるが、「ビュー・スイカカード」からチャージをすることにより、ビュー・スイカカードに1.5%のポイントが貯まる。
クレジットカードを広く見回しても、これだけ高い還元率はそうそうあるものではない。
しかも、1のタイプの電子マネーは、使う店舗がなに系列であろうが、問わない。
駅のキオスクで使っても、街中のコンビニで使っても、同じだけクレジットカードのポイントが貯まる。ポイントが貯まるのが、チャージの段階だからだ。
そしてありがたいことに、Suica等の交通系電子マネーは、利用できる店舗の系列を問わない。セブン系でもイオン系でも、問題なく使える。
Suicaは首都圏で鉄道を使うためには重要だが、それだけのアイテムではないのだ。
そして、全国にある、交通系電子マネーと比べてもSuicaは圧倒的に優れている。
高いポイント付与率もそうだし、そしてなにより、モバイルで使える唯一の交通系電子マネーである。
JR東日本エリア以外に住んでいる人も、悪いことは言わない。
地元の電子マネーは、定期券だけで使ったほうがいい。
首都圏で、PASMOを使っている人にも同じことを申し上げたい。
欠点としては、JR東日本エリア以外では、オートチャージの設定ができない。
だが、モバイルSuicaなら、クレジットカードからのチャージが、アプリを使って容易。だから実のところ別に困りはしない。
なんなら、スーパーのレジに並んでいる間にチャージしたって間に合う。
全国どこでも最強の電子マネー、それがSuicaなのだ。たとえ鉄道を使わない人でも、コンビニをよく使う人にとっては最強といえる。
定期区間以外に乗るときや、コンビニ、スーパー等の買い物は、Suicaにしよう。
モバイルSuicaは現在、カードを問わず年会費無料で使えるようになっているが、もっとも還元率が高いのは、ビュー・スイカカードなどのJR東日本系カード。
ビュー・スイカカードで貯まったポイントは、ちゃんとSuicaのチャージとして使えるから、東日本エリアに一切行くことのない人も大丈夫だ。