脱毛サロンの道案内

・・・なんて仕事がたまにある。
消費者金融と同じである。駅から道順の写真を撮っていって、説明文を付けるというやつだ。

脱毛サロンの最大手、ミュゼプラチナム店舗の道案内を、何店舗かやらせてもらった。

もちろん、ミュゼから依頼があるわけじゃない。あくまで私設のアフィリエイトサイト。

消費者金融でも脱毛サロンでも、Webで施設への道案内をする仕事に、需要があるのかないのか私にはまったくわからない。

スマートフォンに実際と同じ写真が映し出されていると、安心するのだろうか。
よくわからないが、仕事があればやる。

脱毛サロンなんてまったく縁がない世界だが、取材内容が変わるわけではない。

時間を潰す場所を案内するのに、女性が喜びそうな場所を考えるぐらい。

それにしても、脱毛サロンも消費者金融と、ロケーションが非常によく似ている。

都会の雑居ビルに、数社まとめて入っているというのが非常に多い。

お金を借りるのと違い、人目を忍んでというほどのことはないみたいだ。みんな毛は生えるからな。

単発でもたまに募集がある。

写真を5枚以上付けて、案内文も付けて、それで250円ぐらい。驚くほど安い単価。

そんな安い仕事受けなくてもいい。交通費で赤が出る。

だが、消費者金融店舗と一緒に取材するときに限り、まあまあ効率的。

しかし安いわりに高圧的な業者だったな。安いからこそ高圧的なのかもしれない。

撮った写真が気に食わないので取り直しとの指示が出た。

そのことはまあ、募集要項に書いてある。だが、1枚の写真のために本当に取り直しに行ったら、交通費で大赤字。

撮り直しの理由は、テナントである脱毛サロンの看板が、斜めの角度で見えにくいということ。

ならもういいと報酬放棄の意思を伝えたら、結局承認された。つまり、大した不備じゃないのだ。

向こうも、安く買い叩ける取材がパーになるのは避けたいわけだ。

いきさつはともあれ、承認してもらった点は、私も恩に着た。

なのでついでの仕事を作って、翌週、結局また出かけた。

不備を指摘された写真も再撮影して、これは私の好意ですと付け加えて送った。

親切で寄付した写真について、済んだ仕事の分は受け取れないだって。

おかしくないか? じゃあ、最初から再撮影なんて必要なかったんじゃないか。

その後も断続的に仕事をしていたのだが、あるとき、「看板がキラキラしていて見にくいので再撮影を」と言われた。

さすがに、看板の材質は私のせいじゃないので文句をつけたら、その際はそれでOK。

しかし次に仕事をした際、その際の仕事については何の不備もないのに、ブロックされてしまった。もう、この業者の仕事はできなくなったのである。

まあ向うからしてみると、女性だけでやってる仕事に、おっさんが出てきて指示をするたび文句を言うから、やりにくかったんでしょう。

本当に安い仕事なんで、別にいいです。

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