キャッシュレス反対派の主張は、極めて情緒的である。
結局は、「現金に慣れ親しんでいる私をないがしろにするのは許せない」ということにつきる。
誰もないがしろにしていないと思う。
電車は切符を買えば乗れる。高速道路も窓口があって、別に混んでいない。まあ、料金は高くなるけど。
「セキュリティが心配」などと言いながら、特殊詐欺で現金騙し取られるという。なんともはや。
しかし、キャッシュレスのありがたみを身をもって知れば、ガラっと考え方が変わるかもしれない。
そのひとつ。「Suicaを落としたとき」について。
うちの家内がSuica定期券を落っことした。
Suicaに入っているのは、電車とバスの定期。それからチャージ。
失ったら大損である。ピラピラのプラスチックでできた定期なら、そうなる。
チャージの入っているSuica、不正使用には極めて弱い。
急いで最寄りの駅に行き、ストップした。
翌日にならないと再発行はできない。みどりの窓口のある大きな駅に行って、再発行手続き。
結局定期は出てこなかったが、大損はしなかった。
デポジットの500円を失った以外の損失は、再発行手数料500円だけ。計1,000円。
これだって、古い定期が仮に出てくれば、デポジットは返してもらえる。
再発行によって、1枚の定期に入った電車とバスの定期は復活して、チャージも元通り。
発売場所の違うバスの定期も、一緒に蘇るところがさすがはIC。
ただ、オートチャージ設定だけリセットされていた。これはビュー・アルッテですぐできる。
これを、「電車の話でしょ」と狭く理解しないでほしい。
Suicaは、コンビニやスーパー、商業施設のあちこちで使える電子マネー。それが失われなくて済んだということなのである。
チャージして使う電子マネーは楽天Edy、nanaco、WAONなどたくさんある。
このうち楽天Edyについては、失くすとチャージが戻ってこない。電子マネー比較の際は、知っておいたほうがいいだろう。
どうせなら家内ももうちょっと進めて、モバイルSuica定期にしたらいいのにな。
失くす可能性はぐっと減ると思う。
本人によると、スマートフォンになんでもかんでも入れるのは怖いんだそうだ。
確かにそれは否定できない。
スマホ失くしたら、なにからどうしたらいいのか、パニックになりそうだ。
スマホで使うQRコード決済のうち、PaypayやLINE Payなどにはチャージがある。スマートフォン紛失時にこれがどうなるのかは、なかなか複雑なようなので、宿題。
最後は、体にICチップ埋め込むしかないですかね。
現在すでにある技術だけど、ちょっと痛そうだし、費用も掛かる。
まあ、そのうち進化して、手のひらをかざして電車に乗れるようになるのではないか。いい悪いは別の話。