なんだか知らないがAmebaからメールが来る。
Amebaと付き合いなどなかったのだが、ポイントサイトで貯めたポイントを、「ドットマネー」経由で楽天Edyに移したために、Amebaアカウントができてしまった。
それは別にいいのだけど、メール配信を断ろうとすると、ドットマネー経由のAmebaアカウントなのでAmebaにログインができず、メール配信拒絶もできない。
まさに不条理に囲まれたカフカの世界。
まあ、最近はアフィリエイト関係でメールがたくさん来るので、ひとつぐらいいいですけどね。
宣伝メールで、タイトルは「なかなか終わらないリボ払い」とのこと。
こういう宣伝のために金融コラムがあって、そしてライティングの仕事がある。だから私も関係者。宣伝に文句を言う資格はない。
それに、リボ払いで苦しんでいる人がいるのも事実。
だが、内容がひどい。
「リボ払い」から逃れるために「カードローン」を使おうという話である。リンク先からカードローン申込みで成約があがれば、宣伝者にアフィリエイト収入が入る。
まあ、借り換えの一般論としてはいいとしましょう。
だが、リボ払いの利息を最も高い18.0%と設定している一方で、借り換えるカードローンは、みずほ銀行のもの。
金利に2.0~14.0%と幅のある同行のカードローンの、実に最低金利である「2.0%」をリボ払いの比較対象にしているのである。
おいおい。
みずほ銀行カードローンの金利は、利用限度額によって設定が違っている。
限度額 |
金利 |
100万円未満 |
14.0% |
200万円未満 |
12.0% |
300万円未満 |
9.0% |
400万円未満 |
7.0% |
500万円未満 |
6.0% |
600万円未満 |
5.0% |
800万円未満 |
4.5% |
800万円 |
2.0% |
2.0%でカードローン借り入れできる人とは、限度額800万円を設定してもらえる人なのである。
銀行には、法的規制としての「総量規制」はないので、年収と借入限度額との関連性は、銀行の自主規制として以外には存在しない。
消費者金融などの貸金業者には、「借入額は年収の3分の1まで」という法的規制がある。
でも銀行だからといって、貸し過ぎ批判のかまびすしい昨今、限度額は無限ではない。
普通に考えて限度額800万円のカードローンを持てる人って、どう考えても年収2千万円以上ある人でしょう。
年収2千万円の人でないと持てない設定のカードローンで、リボ払いからの借り換えを勧めるって・・・
そんな無茶な前提をもとに、「利息が43万円から3万円になる」って比較、かなりタチ悪くないですか。
さすがにこういう悪徳業者の片棒は担ぎたくない。まさに貧困ビジネス。
リボ払いの金利が18.0%という初期設定もどうだろう。確かに三井住友カードなどはそう。
だが、リボ払いは15.0%設定のクレジットカードも多い。
それから、銀行カードローンに通らない場合は消費者金融から借り入れることになるが、そちらの金利はだいたい18.0%(限度額100万円未満の場合)。
「リボ払いから逃れようとカードローンを借りる」とごくシンプルに考えた場合、実は金利が15.0%⇒18.0%)と高くなるケースもかなり多いと思われる。
やれやれ。
広告を載せる業者も悪質なのがいる。
正しい知識というのは本当に大事だと思う。
ただ、メールのおかげでブログのネタができたので、この点にだけは感謝しなければならない。