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大学生が「%」を分からない日本の絶望的な現実 (東洋経済オンライン)
日本の将来が心配な今日この頃です。
本当はそんなに心配してないけど。人口減少がまず大きな問題としてあるが、その分子供に手は掛けやすくなっているはずだから。
日本の将来はさておき、「%」がわからないと、利息の計算もできない。
利息の計算ができないとどうなるか。「お金がないからリボ払い」と単純に考えているうちに、借金が雪だるまになるのである。そちらのほうがよほど心配だ。
「数学なんて世の役に立たない」と生徒が思っているのはよくない。
学校でも、借金すると利息がこれだけつきますよ、リボ払いを使いすぎるとこうなりますよという計算をさせたらいいのである。
(例題)
花子さんは急にお金が必要になって、エポスカードのキャッシング枠で30万円を引き出しました。
花子さんがお金を引き出したのは2019年5月15日です。金利を18.0%としたとき、6月25日に利息の額はいくらになっているでしょうか。ただし、6月25日までに返済日はなく、花子さんは途中に任意返済をしていないものとします。
難しそうだが、そんなに難しくはない。
18.0%の金利を使って、最初に1年間の利息を計算する。これは便宜上の数字である。
300,000 × 18.0% = 54,000
30万円を1年間借りっぱなしにすると、5万4千円の利息が付くのである。
18.0%とは、つまり100分の18。日本語ではパーセントは「百分率」だ。
分数がわからなければ、小数で。0.18。
便宜上、と断ったのは、毎月返済日がある以上、1年間借りっぱなしにはできないからだ。年間利息は架空の数字である。
この年間利息を365で割る(うるう年は366)と、1日の利息が出る。
54,000 ÷ 365 = 147.95
147円が、30万円借りたときに発生する、1日の利息。
これに、借りている日数を掛けたらいい。5月15日から、6月25日までは41日。
日数計算のできない大学生もいるだろう。
5月は31日までである。これを知らない大学生だと、問題が解けない。
31に25を足すと、56日。5月56日から5月15日を引き算すればいい。で、41日。
借りた5月15日を計算に含めてはいけない。このあたり、いい大人でもちゃんと理解できているとは限らないと思う。
さて、先の1日分の利息に日数を掛ける。
147.95 × 41 = 6,065.75
正解は、6,065円であった。端数は切り捨てる。
こんなに利息がつくのだから、借金は計画的にしなければならない。
ちなみに、問題文には書いていないが「27日締め翌27日払い」の隠れ設定がある。花子さんは6月27日に、最初の返済をするのである。
一括払いだったら6月27日に全額返済しなければならない。リボ払いの場合、デフォルト設定だと、返済額1万5千円。
次にリボ払いも計算してみよう。
(例題)
一郎くんは、楽天市場で15万円の商品を購入し、楽天カードのリボ払いで決済しました。決済日は2019年6月5日です。7月15日に臨時収入があったので、この日に全額を返済するとした場合、リボ払いの手数料はいくらでしょうか。楽天カードの締め日は末日、支払日は翌月27日で、締め日から手数料が発生します。リボ払いの年利は15.0%とします。
ショッピングリボ払いも、キャッシングと計算方法はほぼ一緒である。
ただし違うのは、決済日から締め日までの間は手数料が発生しないということ。
「手数料」という言葉を使うが、実質は利息。キャッシングと同じように年間利息を計算して365で割り、日数を掛けて算出する。
ただし、リボ手数料が発生するのは最初の締め日である6月30日から7月15日までの15日間だけだ。
150,000 × 15.0% ÷ 365 × 15 = 924.65
正解は924円。
設問の算数とは関係ないが、設問のケースだと、本来の支払日よりも前に返済することになる。この場合、電話連絡が必要となっている。
エポスカードだと、カードカウンターでも受け入れてくれる。