ゴールドカードにステイタスを求めるのも悪いことではない。
だが、還元率は得てして低いという話が前回。三井住友ゴールドカード。
ところで、もっとグレードが上のプラチナカードだったらどうなるだろう。
プラチナカードの場合、「レストラン1名無料」などのゴージャスなサービスが付いていたりするので、お得感はもっぱらそうした部分に求められる。
だからポイント還元率に着目することはそれほどあるまい。あえてここをフィーチャー。
すでに、三井住友カードから発行されているプラチナカードについては、触れている。
マイル獲得用の「ANA VISAプラチナプレミアムカード」。陸マイラーにもお勧め。
プラチナカードになると年会費は非常に高くなるので、年会費を含めたポイント還元率はさらに下がりそうなのだが、必ずしもそうでもない。
ANA VISAプラチナプレミアムカードなど年会費8万円(税別)。だが、この年会費を取り返せるのである。
マイル獲得系でない普通のプラチナカードの場合はどうだろう。ひとつ検証してみる。
昔のようにインビテーションを待たず、一般申込が可能。収入がそこそこあって、クレジットカードの利用実績豊富でかつ滞納がない人なら、審査に通る可能性が高いだろう。
年齢要件は30歳以上で、ゴールドと同じ。
ここまで行くと、立派なステータスを誇る。
年会費は5万円(税別)。
三井住友ゴールドカードは年間100万円の利用額で検証したが、三井住友プラチナカードについては、前述のANAカードと同様、年間300万円利用としてみる。
プラチナカードの年会費を含めた実質還元率を計算するのも、少々面倒。
こんなときに還元率計算機が役立つ。
(クリックするとダウンロードが始まります)
まず、年会費割引サービスがある。Web明細にすると1,000円割引。
ただ、ゴールドカードにある、その他の割引サービス、ポイントボーナスはない。
これでは、年会費の分まるまる持ち出しにも見える。
だがプラチナならではのサービスがある。利用金額によるVJAギフトカードのプレゼント。
6か月ごとに、利用金額の0.5%分のギフトカードをもらえる。
利用金額50万円未満の場合はなし。最大3万円。ギフトカード金額千円未満は切り捨て。
年間300万円利用すると、0.5%だから15,000円。
なかなかのものだ。このギフトカードボーナスを考慮に入れると、通常0.5%のポイント還元率は、1.0%ということになる。
年会費1,000円割引は年会費のほうに入れ、15,000円のボーナスのほうは各年度の年間リターンのほうに入れている。
結果、残念ながら年会費を取り戻すことは不可能であった。
5年平均、年会費を考慮したポイント還元率は-0.81%。
プラチナらしく、年間300万円利用の設定にしてみたが、実のところは、利用額がいくらでも変わらない。ギフトカードを含めて1.0%の還元率だからだ。
ゴールドカードからステップアップした人は、いきなり損をすることになる。
プラチナカードは、レストラン1名無料であるとか、航空会社の豪華なラウンジ利用であるとか、それ相応のサービスを使わないともったいないということだ。
ポイント重視派は、もう3万円年会費を上乗せして、ANA VISAプラチナプレミアムカードにしたほうがお得感を味わえるのではないでしょうか。