子供は夏休みの宿題の追い込みである。
7月からケツを引っぱたいてやらせていたのに、結局ギリギリだ。
提出物をカラー印刷しなければならないとのことで、2日前に一緒にファミマへ。
我が家のファクス複合機は、カラー印刷ができなくなってしまった。モノクロなら印刷可能なので、修理には出さない。
年賀状もモノクロでいいし。
ファミマでは、カラー印刷1枚50円。修理に出すよりずっと安上がり。
PDFファイルをスマートフォンにしまっておく。
Print Smashというアプリでもって、ファミマ複合機から出力が可能。
だが、この日はなぜかファミマのWi-Fiにつながらない。仕方ないので、スマートフォンからマイクロSDカードをこわごわ取り出して、機械に格納する。
この場合は、Wi-Fiにつなげる必要はないし、アプリも不要。
無事済んだ。
Wi-Fiがなかなかつながらない間、イートインコーナーに置かれているリーフレットを、ブログのネタ探しに物色する。
「ファミマTカード」と、「Fマネーカード」との案内がある。
クレジットカードとローン専用カード。どちらもポケットカード発行。
ポケットカードは複雑な経緯をたどった末、伊藤忠とファミリーマートの傘下にあるカード会社。
7Payが大失敗したのを尻目に、人気を集めるファミペイにチャージできる唯一のカード。
というわけで、いつも前置きが長くてすみません。ファミマTカードの紹介です。
ファミペイとファミマTカード
ファミペイはファミリーマートで使えるQRコード決済です。
ポイント還元率は、ファミペイで0.5%、ファミマTカードからのチャージで0.5%です。合計1.0%。
ファミマTカードは、ファミペイにチャージできる唯一のクレジットカード。
ちなみにファミリーマートでは、楽天カードをセットした楽天ペイで支払うと還元率5.0%、Yahoo!カードをセットしたPaypayで支払うと2.5%。(※ 2019/10/17数字修正しました)
それらに比べるとファミペイ、やや見劣りがします。
しかも、Paypayならアプリ内にあるモバイルTカードが、ファミペイには見当たりません。別途用意する必要があります。
ファミマTカードを持っているなら、これを提示すればTポイントを付けてもらえます(還元率0.5%)。
ところでファミマTカードはクレジットカードなので、ファミペイと無関係に、ファミリーマートで決済に使ってもいいわけです。
そうすると、この際のポイント還元率が、利用金額200円につき4ポイント。
決済ごとのポイント付与なので、切り捨てられる端数が多いのは気になりますが、ポイント還元率は2.0%ということになります。
つまり、ファミペイのキャンペーンなどがないときは、ファミペイを使わない、直決済のほうが得になります。
ファミリーマートとTポイント
ファミリーマートでは、Tカードを提示すればTポイントが付きます。ファミマTカードでもOK。
モバイルTカードも使えます。
ただ、還元率は0.5%。ローソンでdポイントまたはPontaを提示すると1.0%なので、負けています。
11月からは、Tポイント一極体制を止め、dポイントと楽天スーパーポイントも使えるようになります。
還元率はTポイントと同様、0.5%にとどまる予定。
ファミリーマートがTポイントを止めるわけではないのですが、ファミマTカードの位置づけは、ファミリーマートにおいて今後微妙になることが予想されます。
ファミマTカードの特徴
ファミマTカードは年会費無料。
国際ブランドはJCB。JCB加盟店なら、ファミリーマート以外でも、どこでも使えます。
この場合の還元率は0.5%。ごく普通です。
その他の特典は、旅行商品の3~8%割引。
具体的にはクラブメッド8%割引、ANAハローツアー5%割引などです。これは役に立つでしょう。
もうひとつの特典が、レンタカー割引。
その内容はタイムズレンタカーのみ15%割引、その他大手は5%割引です。
実際のところタイムズの場合でも、年会費無料のタイムズクラブに入っていれば20%割引になります。それ以外のレンタカーも、直接会員になったほうが安いです。
この程度の割引では、はっきりいって価値ゼロです。
参考記事:
ファミマTカードはリボ払い専用
ファミマTカードは、リボ払い専用カードなのにも関わらず、その注意書きが明確ではありません。
これは問題でしょう。
以前からこの問題は指摘されているのに、いまだ改善されていません。
コンビニのような生活に密着した場所をきっかけに、はじめてクレジットカードを申し込む人もいます。
リボ払いになってしまうと、利息の付いた借金が付いてくるということは、ちゃんと告示するべきでしょう。
もっとも、リボの解除は簡単です。口座引落しの場合は、会員Webサイトから設定変更できます。
ファミマTカードの場合、珍しいことに店頭払いも選べます。ファミリーマートのレジでカード代金を支払う方法で、この場合口座設定が不要です。
この場合はマルチメディア端末の「Famiポート」で、支払金額を「全額」にすればOKです。
ファミマTカードの場合、リボ払いの手数料は、カード締め日を過ぎてからでなく初回支払日を過ぎてから発生する方式(初回手数料無料)です。そのため、常に全額支払って行けば、リボ手数料は発生しない仕組みです。
ファミマTカードの裏ワザ
コンビニで、公共料金を支払っている人もいるでしょう。
この場合は、ほぼ現金払いしかできません。
ファミマTカードは、この支払時に使える貴重な例外です。
他には、セブンイレブンではnanacoで支払うことができます。
(2019年9月2日追記:Paypayで、公共料金の一部をコンビニに行かず支払えるようになりました)
結論
ファミマTカードを見てきたが、「びっくりするほど魅力のないカード」というのが結論。
ファミペイとの連携のある唯一のカードだが、なのにファミペイを経由すると還元率が落ちてしまう。
「ファミリーマートで使うならその関連のカードが得に違いない」と思うのが人情だろう。だが、楽天カードを持って楽天ペイで支払ったほうが、ファミマでもよそでも得。
Tポイントが落ち目だし、発行会社のポケットカードもパッとしない。
リボ払いをわかりやすく明示しない点も、非常に印象が悪い。
サービスの内容において、実際には安くならない「レンタカー割引」を告知しているのも悪印象。他にサービスがないところが・・・
公共料金がカード払いできる点のみは、捨てたものではない。
だが、これだって引落しにすればいいわけで。ポイント還元率1.0%の楽天カードで引き落としたほうが得だ。
カード引き落としのできない税金の支払には価値があるかもしれない。だが、最近はYahoo!公金などWebで支払えるサービスも増えているので、唯一無二のものでもない。
実際、この記事を書いた直後に、Paypayで請求書払いができるようになったと。そうなると、ファミリーマートで公共料金がカード払いできるという価値も、だいぶ薄れる。
あまり会員獲得への情熱もないようで、入会キャンペーンも見当たらない。
お勧めしません。