「なんちゃらペイよりSuica」論評にモノ申す

“なんちゃらペイ戦国時代”で成毛眞が「最強はSuica」と断言する理由

だそうな。

私はつい先日、愛用してきたSuicaを、この記事でいう「なんちゃらペイ」たちのために手放したばかりであり、興味深く記事を読んだ。

電車に乗る以外のシーンであっても、Suicaの機能が優れていることにはなんら疑問は持っていない。解約した今でもなお。

実際、このSuicaを10年ほど使いこなし、ずいぶんとポイントを貯めて活用したものである。

JR東日本系クレジットカードからチャージをして使った際のSuicaのその威力、使い始めから熟知していたわけではなかった。

だが、使ってみるとポイントがみるみる貯まって心底驚いたものである。

さらにSuica、駅ナカで2%還元も始まるという。

そんなSuicaを悪く言う気は別にない。つい昨年末ぐらいの段階であれば、私もまたSuica最強説を唱えていただろう。

だが、それからもう1年近く経つ。なんだこの記事?

金持ちに電子マネーを語らせるんじゃない! ピントがボケボケである。

決済速度が速い? だから現金より優れているのはSuicaだけ?

ハア?

どうしてその、現金より劣るとされる「なんちゃらペイ」をみんなが使っているのかの考察がまるでない。切り口はたったひとつ「決済速度」だけ。

みんながみんな、あなたみたいに、数秒の差を惜しんだ生活をしているわけじゃないのだ。

少しでも還元率を上げるために、面倒ななんちゃらペイを頑張って使いこなしているのである。

こんな分析なら、「コミュニケーションを図るためには現金のほうがいい」とかヌカしている痴呆老人、鳥越俊太郎と同レベルである。

決済速度で評価しようと言うなら、Suicaと、JR北海道のkitacaも同じ評価ということになってしまうではないか。

私も電車に乗るため交通系は維持している。PASMOである。

だが、還元率はSuicaより落ちる。それはもう、承知の上。落ちた還元率について、決して無頓着ではいない。

決済速度を維持していたって、そうそうPASMOを街で使う気はない。

還元率を上げようと、QRコード決済たちと正々堂々闘おうとしているSuicaのほうも、へんなところ褒めるなと思ってるんじゃないか。

確かにQRコード決済には問題が多い。7Pay問題を持ち出すまでもなく。

ささやかなレベルでも、たとえばd払い。現在20%還元中だから使っているが、今日もアプリがいつまで経っても開かない。

レジを占領するわけにはいかないから、あきらめてPaypayで払って帰ってきた。冷静に考えたら楽天ペイのほうが若干よかったのだが。

こんなことは初めてではない。私の経験する限り3度目である。

たくさんあるQRコード決済が淘汰されていくことも、間違いない。Origami Payなんて、アプリ入れているけども出番が来やしないもの。

Paypayだって、LINE Payやメルペイ、手なづけておいて統合を企んでるんじゃないかと思うし。

だがくどいようだが、そんなややこしい側面も承知の上で、私は少しでも得をしたい。

競争がある限り、そこにはサービスが生まれる。独占企業のマイクロソフトにいた人にはピンと来ないところなのか。

だいたい、多くの人は、同じスマートフォン内にいろいろ入れてる。勝手に最強を決めるのは自由だが、他のアプリを入れないでいるとして、それを自慢するってどんな神経?

それと、確かにSuica等交通系電子マネーは多くのお店で使える。だがすべてではない。

Paypayだけ入れているようなお店がどれだけあることか。

それらのお店でもって、私が少しでも得をしようとしていることは、当ブログで重ね重ねご紹介している。

それに、今後たとえば日本のQRコード決済が中国で使えるようになったら、大変だ。

その際には、Suicaだけでなく、Felica電子マネーたちは手も足も出ないのだ。

Felicaは日本国内だけで通じるガラパゴス規格である。

そんなもの、「便利だから」って、これ1枚でいいなんて言える?

というわけで、私は今後もじゃんじゃん「なんちゃらペイ」を使いこなしてやるぞ。見てろナルケ。

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