プラチナカードの価格破壊!<TRUST CLUBプラチナマスターカード>

クレジットカードも、次から次へ新しいものが出てきて面白い。

いつものようにポイントサイトを巡回していて、新しいカードを見つけた。年会費3千円のプラチナカードという触れ込みである。

そんなカード、TRUST CLUBプラチナマスターカードをちょっと見てみます。

年会費3千円のプラチナカード?

プラチナカードというものは、通常はゴールドカードより年会費が高いもの。

最近は比較的年会費の安いプラチナカードも出ていますが、それでも最も安いので2万円(税別)。

  • MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
  • セゾン・アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード
  • オリコカードザプラチナ(年会費税込20,370円)

などが該当します。

TRUST CLUBプラチナマスターカードは、年会費がわずか3千円。これで本当に、プラチナのサービスが受けられるのでしょうか。

答は、「レストランで1人無料のサービス『ダイニングby招待日和』が受けられる」です。

ですから、プラチナのサービスが受けられるのはウソではありません。

年会費からすれば、非常に大きなリターンがあるのです。

家族会員は年会費無料なのも嬉しいサービス。

ダイニングby招待日和

TRUST CLUBプラチナマスターカードの最大の売り物がこの、「ダイニングby招待日和」。

これは、Mastercardブランドの、多くのプラチナカードに付帯するサービスです。Mastercard Taste of Premiumという優待プログラムのひとつです。

Mastercard Taste of Premium自体は、スタンダードのMastercardでも付いているものがありますが、ダイニングby招待日和はプラチナ限定

プラチナカードのクラスの場合、最近はVISAブランドよりMastercardのほうがサービスが優れているかもしれません。

そのMastercardを代表するサービスが、「ダイニングby招待日和」なのです。

全国のレストラン200店舗のおすすめコースが、2名以上で利用の場合に1名無料になるというすぐれもの。

VISAブランドやJCBブランドのプラチナカードにも同じサービスが付いていることは多いものの、確実ではありません。

Mastercardを選ぶと、プラチナカードの、一般的には高い年会費を取り返せる可能性が高いでしょう。年2回、記念日に食事をするだけでいいのです。

その画期的なサービスが、年会費わずか3千円のカードでも受けられるというのです。

信用を積み上げてプラチナカードを手に入れたユーザーなら、怒るかもしれません。

TRUST CLUBプラチナマスターカードの発行会社

TRUST CLUBプラチナマスターカードは、「TRUST」が入っている通り、三井住友信託銀行系のクレジットカードです。

グループの「三井住友トラストクラブ」が発行している、TRUST CLUBカードのラインナップです。

2019年6月までは、「SuMi TRUST CLUBカード」という名称でした。こちらを覚えている人も多いでしょう。

三井住友信託銀行系には、グループの「三井住友トラスト・カード」という会社もありますが、こちらとは別なのでややこしいです。

三井住友トラスト・カードには、年会費35,000円(税別)の「三井住友トラストVISAプラチナカード」があります。この会社では、VISAカードしか出していません。

TRUST CLUBプラチナマスターカードを発行している三井住友トラストクラブは、もともとダイナースカードを発行する会社です。もう1本の柱がTRUST CLUBカード。

TRUST CLUBカードにも、年会費35,000円の「TRUST CLUB プラチナ Visaカード」があります。

これがMastercardブランドになると、途端に年会費3千円になってしまうのですから面白いもの。

ただ、もちろん3万5千円と3千円ですから、カードの格は違います。

TRUST CLUBカードのラインナップは、クレジットカードについて知識を持つ人ほど、かえって混乱するかもしれません。

年会費12,000円のゴールドカードがあったりします。これはVISAブランドですが、同じ格のMastercardは、「TRUST CLUB ワールドカード」となり、色も名称も違います。

ここで取り上げているプラチナマスターカードは、このワールドカードよりも格下です。

TRUST CLUBプラチナマスターカードはどんなカード?

さて混乱気味のラインナップですが、実益のあるTRUST CLUBプラチナマスターカードの機能を見てみましょう。

先にみたように、年会費3千円なのに、レストラン1名無料の特典「ダイニングby招待日和」が利用できるTRUST CLUBプラチナマスターカード。

「プラチナの常識を変える」という触れ込みですが、レストラン以外にどんな機能があるでしょう。

  • ポイント還元率0.5%
  • ポイント有効期限なし
  • 空港ラウンジ無料
  • 海外旅行傷害保険付帯
  • Mastercard Taste of Premium付帯

プラチナカードとは思わず、格安ゴールドカードだと思うと、なかなか魅力的なサービスが並んでいます。

デザインは、プラチナカードといっても通らないことのない、シルバーの券面をしています。

順に見ていきます。

TRUST CLUBプラチナマスターカードのポイントプログラム

ポイント還元率は、0.5%とごく普通。1.0%を超えるカードが多い中では、目立ちません。

ポイント有効期限がないのは嬉しいですが、最近は共通ポイントが増え、実質ポイント有効期限なしで貯められるようになっているので、大きな価値があるというほどでもありません。

ポイント目的で選ぶカードとはいえません。もちろん、ポイントがクレジットカードのすべてではないのです。

空港ラウンジ利用

空港ラウンジが利用できるのは、年会費3千円のカードでは実に珍しいもの。

通常はゴールドカード以上の特典ですが、信販会社のゴールドカードでも年会費は5千円はします。

最近は年会費2千円程度の格安ゴールドカードも増えましたが、ラウンジ利用については場所、回数の制限があるものが多いです。

制限なくラウンジに入れる特典は嬉しいもの。

TRUST CLUBプラチナマスターカードの海外旅行傷害保険

海外旅行の際には、保険に加入するのが必須。海外は日本と医療制度が異なります。

TRUST CLUBプラチナマスターカードの保険金額は、次の通り。

  • 傷害死亡・後遺障害 3,000万円
  • 傷害および疾病での医療費補償 150万円
  • 救援者費用 50万円
  • 賠償責任 なし
  • 家族特約 なし

もうひとつ大事なポイントがあります。

  • 利用付帯(事前に旅行代金のカード決済が必要)

プラチナカードなら、医療費補償は300万円程度が普通です。家族特約も付いています。

ゴールドカードなら、200万円程度が普通。家族特約は、補償額が下がるものの、付いている場合が多いです。

それらと比べたとき、見劣りがするのはやむを得ません。

もちろん、TRUST CLUBプラチナマスターカードは、真のプラチナカードではないですし、ゴールドカードですらありません。

そこからすると、年会費相応の補償が付いているといえます。

ただ、この保険だけでは心もとないでしょう。旅行代金をこのカードで支払うとともに、別の「海外旅行傷害保険自動付帯」のカードがないと、不安な額です。

第三者に危害を加えてしまった場合の賠償責任がないのもいただけません。

家族カードを持てない18歳未満の家族を連れて海外に行く場合は、家族特約のないこのカードには意味がありません。

とりあえず海外旅行傷害保険が付いていて、工夫すれば役に立つという程度なので、あまり期待しないようにしましょう。

Mastercard Taste of Premium

Mastercardブランド自慢の優待プログラムが、Taste of Premium。

ただ、カタログが出ておらず、どのカードでどのサービスが受けられるのか、包括的に把握することができません。

カードを持ってから、Webサイトにログインして、使えるサービスを探すことになります。

真のプラチナカードやゴールドカードと比べ、どの程度のサービスが受けられるのかは未知数です。

ですが、ある程度はWebに掲載されています。さらにその一部です。

  • 国際線手荷物宅配優待
  • 海外用携帯電話/Wi-Fiレンタル優待
  • 空港クローク優待
  • Trip.com特別優待
  • 国内高級ホテル・高級旅館予約
  • タイムズカーシェア入会無料・3か月無料

TRUST CLUBプラチナマスターカードの審査は厳しくない

真のプラチナカードではないので当然かもしれませんが、それ以上にこのカード、入会のしやすさをアピールしています。

なにしろ入会の目安として、はっきりとこう記載されています。

  • 22歳以上
  • 年収200万円以上

利用可能枠の設定も、30万円からとなっています。

要は、ほぼ誰でも持てるカードなのです。

年会費も安いので、負担は少ないもの。

どんな人におすすめ?

TRUST CLUBプラチナマスターカードは、こんな人にはぴったりでしょう。

  • 年収が多くはないが、多少は見栄も張りたい
  • コストパフォーマンスを重視する
  • 日頃のカード決済はそれほど多額ではない
  • 交際相手(や妻)と上質の食事をしたい男性
  • 海外旅行はたまに行く程度
  • 国内の飛行機出張はある

「ダイニングby招待日和」を使いこなせるかどうかがポイントになります。
年1回でもささやかな贅沢をしたいという層にはぴったりのカードです。

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