クラウドワークスのインチキ案件

私の本業は金融系ライター。

クラウドワークス、ランサーズといったクラウドソーシングサービスで仕事を得ている。

継続的なスカウトだけでよほど忙しいときを除けば、常に新規案件に応募をしている。

だが現在、クラウドワークスが困った状態になっている。インチキな架空案件が多数紛れているのである。

クラウドワークスで仕事を探す善男善女を狙い、胡散臭いネットワークビジネスに誘導する求人である。

以前からこんなのはあった。だが今、かなり組織的にこれがやられている状況。

そんなものに騙されはしない。

だが、応募だけだってそこそこ時間を奪われるのである。過去の同系統のライティングをWeb上から探して実績とし、リンクを張って送信する手間は小さくない。

苦労して応募して、これがそもそもまったくの架空案件だと知ったときの徒労感。

これが、求人募集の段階では意外と巧妙なのである。なんの疑問も持たずに応募すると、「あいにくこの案件の仕事は受けてもらえないが、代わりにこれを紹介する」とネットワークビジネスを提示してくるのだ。

もちろんこんなのは禁止事項であり、ただちにクラウドワークスに通報する。クラウドワークスの仕事は結構迅速であり、10時間も経たずに当該案件は募集停止となり、求人者のアカウントが停止される運び。

しかし敵も組織でやっているので、いくらでもタマがあるらしい。次から次へ、新規登録する個人のアカウントがある様子。

一昨日など、まったく呆れてしまった。

17時43分に応募したところ、17時44分に返信があった。つまり絶対読んでいない。

内容はこんなの。

§

ご連絡ありがとうございます。
この度はご応募いただきありがとうございます。
大変恐れ入りますが、審査の結果ご期待に沿うこととなりませんでした。
また、こちらの募集は締め切らせていただきました。

すばらしいご経歴と高い意欲をお示し頂きましたのに、誠に申し訳ございませんでした。
ご応募いただいたのも何かのご縁と思いますので、別業務のお仕事をぜひご提案させてください。
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何かご質問などありましたら、合わせてご連絡頂ければと思います。
よろしくお願い致します。
《岩瀬公式LINE》
” https://****
◆LINE ID ****

§

LINE部分のみ伏字にした。

こんなのを、続けて3件もらったのだ。実に腹立たしい。1分後のメール返信で、なにが審査じゃ。

ちなみにこの案件は、「魚肉タンパク」のコラム記事の募集(を装っていた)。フード系の仕事もたまにやっているので、過去の実績をかき集めて応募したら、偽案件だ。

しかし、3度やられたのでインチキ案件はもう見抜いた。

現在も、架空案件が複数掲載されている。もう応募はしないけど。

架空案件の特徴は次の通り。

  • 求人者の取引実績がない
  • 会社名等の記載はない
  • 複数の募集を同時に(短期間に)していることが多い
  • 複数の募集の単価はバラバラ。だが、応募者が集まる程度には高い
  • 複数の募集記事間に、相互の関連性がまったくない
  • 応募期間が2日程度とやたら短い

架空案件は、応募者を勧誘するためのみに存在しているのだ。当然、取引は一切ない。

とはいえどんな求人者にも、最初の募集というものは存在する。取引実績のない求人者がすべて怪しいとはいえない。

手慣れた人が、新しいアカウントで募集を掛けるというのも、普通にあること。

しかし、取引実績なく、てんでばらばらの募集が出ていれば、おおむねネットワークビジネス関連の架空募集だと思っていい。

私が巻き込まれたものは、すべて現在アカウントを停止されていて、過去の募集実績は確認できない。なので、例を挙げようとするなら現にカモを引っかけ中の案件からやらざるを得ない。

下手をすると誹謗中傷と言われかねないが、ただ私を訴える前に、アカウント停止になると思う。

ある偽クライアント。取引実績がなく、こんなライティング募集を現在同時に出している。

  • デジタルノマド、ノマドの働き方
  • お茶・健康食品
  • 栄養素
  • ITおよびビジネス関連記事
  • アパレル商品の登録

幸い、他の会員が通報したのだろう。現在はもう、すべて消えている。

腹立つことに、ひとつひとつの募集記事はちゃんと作ってあるのである。力の入れ具合が違うと思う。

こんなつまらぬことでもって、ネットワークビジネスからフィーを得ている仕事もあるわけだ。

困ったことに、「複数の記事」ではないのが、インチキ案件っぽい募集も二三ある。

こういうのが、私の本業にドンピシャの案件だったら困ってしまうではないか。

世の中、油断も隙もないという話です。

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