松屋での、小さな親切と、その大きなお世話

人間、いつなんどき災難に巻き込まれるかわからないという話です。

仕事は外でしていることが多い。

そしてお昼を松屋で食べた。もちろん、牛めしのほうである。銀座の老舗百貨店ではない。

券売機の1台しかないお店。

前の中年女性が、操作しながら固まっている。操作がわからないのではなく、メニューに悩んでいるっぽいが。

別に、私がプレッシャーを掛けたりしていないことは断っておく。

女性はこちらを向いて、すみません、先にどうぞと。

よくあることだ。

会釈して替わってもらう。ポンポンと操作して、いつものようにキャッシュレスで迅速な支払い。

最近の松屋では、券売機を持ったまま席で待つ。

呼ばれたので撮りにいくと、持ち帰りの弁当が用意されている。

自宅から遠い松屋であり、持ち帰りだとどうにもならぬ。

ああ私、中で食べるつもりだったんですがねとスタッフに声かけて、仕方ないのでこのお弁当の器で中で食べますと。

向こうも困っていたが、みそ汁は付けてくれた。ご存じであろうが、松屋の場合はイートインのときだけみそ汁がつく。

だからテイクアウトのときは、「豚汁」にバージョンアップすることで、中と同じものが食べられる。その裏技はこの際関係ない。

松屋のカウンターで、持ち帰り用の器でカレーを食す。ああ恥ずかしい。

恥ずかしついでに写真撮っておけばよかった。

ところで、なぜ持ち帰りになったのか。

それは、私の前に並んでいたおばさんのせいである。

おばさんは、最初からテイクアウトのつもりだったらしい。券売機は最初に、イートインかテイクアウトかを決めるところから始まる。

しかし私に順番を譲る際、おばさんはリセットしなかった。

私はテイクアウトが選ばれた状態で、ボタンを操作してしまったというわけだ。

私も不注意かもしれないが、すでにテイクアウトが押された状態のトップページの画面をいきなり譲られたら、誰でもこうなると思うのだが。

というわけで、こんな親切はいりませんという、それだけの話です。

 

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