現在、ポイントの世界は「共通ポイント」に収斂している。
業種をまたがって利用できる共通ポイントは、以下の4つ。
- Tポイント
- Ponta
- 楽天スーパーポイント
- dポイント
他にも、auがやってるWALLETポイントなどあるが、ユーザーが限られている点が共通ポイントにふさわしくない。
(※ 2020年5月にPontaに統合されたので、大幅にパワーアップしました)
ドコモがやっているのに、ドコモユーザー以外に広く開かれたdポイントはなかなかすごい。
私はスマホアプリで4種類とも使っている。
ファミマではTカード、ローソンではdカードと使い分ける。
Pontaは、単独加盟店が少ないので持っていなかったのだけど、先日アプリで入れた。
スマホアプリというものは、「ものを持つ」ということに対する心理的負担を極めて軽減してくれていると実感する。
カードタイプしかなかったら、Pontaをあえて持たないと思う。
リクルートIDが存在していたので、Pontaの登録はすぐ完了。リクルートの数多いサービスの、なにを過去に利用したのかは覚えていない。
Pontaは、dポイントと相互交換を実施している。特に「Ponta⇒dポイント」は手数料なし。
Pontaで貯めたポイントはdポイントに集約できる。
楽天スーパーポイントは、ネットの世界から急激に実店舗に広がってきた。
楽天ペイや楽天Edyでも、ポイントを使えるところもいい。
楽天スーパーポイントの加盟店でなくても、ポイントを使うチャンスが大きいわけだ。
さて、共通ポイントの元祖といえばTポイント。出た当初は最先端の、画期的なサービスだった。
後を追いかけるPontaが、二番煎じに見えて仕方なかったものだ。実際そうだったが。
だがここに来て、Tポイントはちょっとまずい状況にあるようだ。
個人情報を無断で警察に引き渡していた問題もある。だがその事件で「じゃTポイントは使わないことにしよう」と思う人がどのくらいいるかはわからない。
ともかく、離脱店舗が増えてきた。
ブックオフが抜けた頃は、別に誰も何も言っていなかったと思う。
だが、ドトールや三越伊勢丹など離脱。ドトールなどその後、dポイントに寝返っている。
すかいらーくやファミリーマートは、多種類ポイント受け入れ政策。
頼みの綱のYahooも、TポイントからPayPayへの切り替えを着々と進めている。
貯まったTポイントをPayPayで使えればいいのだろうが、このルートは今後もないだろう。
先日もちょっと書いたが、Tポイント陣営にある「Tマネー」という価値のない電子マネーもいけない。
悲しき電子マネー(Tマネー&Yahoo!マネー)
Tポイントの足を引っ張っているだけの気がする。Tマネーなんて今のうちに廃止したほうがいいのでは。
Tポイントの今後の使いみちも問題だが、スマホアプリへの対応が不十分なことは、さらに大きな問題だと思う。
モバイルTカードが使える店舗は限られている。吉野家など、スマホ出してもポイント対象外。
(※ その後対応しています)
いちいち、財布の中にかさばるTカードなど入れていられない。
なまじ、古い形のまま普及してしまったのがまずかったのかもしれない。
新たにモバイルTカードへの対応を各店に迫ることもしづらい。その前に加盟店離脱を食い止めるほうが先だし。
そもそもTSUTAYA自体がもはや厳しい。
諸外国ではとっくにレンタルビデオは廃れているという。配信に移っていく流れはごく当たり前だろう。
企業は一度成功してしまうと、その後の変革が難しくなる。そんな悲しい定石を実行中のTポイントである。
(追記)
2019年6月3日から、PayPayがYahoo!ショッピングに対応開始。
Yahooは、「PayPayとTポイントを併せて使える」と告知している。
画期的なニュースではないかと一瞬思ったが、別になんの変更もない。Tポイント自体は今までも普通にYahoo!ショッピングで使えている。
ちょっと違和感を覚える告知のしかた。