YahooがTポイントと袂を分かつ日

今日8月1日より、Yahoo!ショッピングやヤフオク利用でもらえる期間固定ポイントが、PayPayに替わった。

Yahoo!カードの新規入会でもらえる1万円分も、Tポイントから切り替えとのこと。

いよいよYahooのTポイント離れが鮮明になってきたように見える。

今や私も、TポイントよりもPayPay利用のほうがずっと多い。

PayPayアプリにはモバイルTカードも搭載されているが、PayPay加盟店とTポイント加盟店にはなんの関連もない。

キャッシュレスがPayPayのみに対応している小規模商店だけでなく、セブンイレブンでもそうだ。

TポイントとPayPayを連続して使う場所というと、私の場合はファミマぐらいだ。まあ、ファミマは楽天ペイのほうが得だけど。

Tポイント離れの象徴、未来から見たときの転機として映る、今回のPayPay切り替え。

もっとも、それまでの期間固定Tポイントも、Yahoo関連でしか使えなかったのだから、実質は大して変わっていない。これまでも、Tポイント陣営とは別建てだったのだ。

入れる器がちょっと変わっただけ。

利便性のほうは高くなった。

TポイントをPayPayで利用する」ルートはもともと存在していない。

今回の措置の前にすでに、「PayPayをYahoo!ショッピング等で利用する」というルートが開通している。

だからYahooユーザーは、PayPayでもらったほうがありがたい。Webでも実店舗でも使えるのだから。

もっとも、「PayPayは使わないがYahoo!ショッピング等はよく使う」という人の場合、困惑する向きもあるかもしれない。

PayPayを実際に実店舗で使わなくても、登録さえしておけば、Yahoo!ショッピングでまた使えるわけだから損はしない。だが、手間に思う人もいるだろう。

Yahooとアスクルとの対立による、LOHACOの行く末だけ気になるが、これはまた別の話。

PayPayがよくないのは、使っている用語がわかりにくいこと。用語のわかりにくさは、PayPay全体への理解不足につながってしまう。

PayPay残高も、種類がまた増える。

  • PayPayマネーライト
  • Payボーナス
  • PayPayボーナスライト
  • PayPayマネー(9月30日以降追加予定)

もうちょっとわかりやすくできなかったのかな。

もっとも、PayPayを普段から使っている人なら、あまり気にしなくていいと思う。有効期限の短い、今回誕生のPayPayボーナスライトから優先して使われる。

ともかく、Yahooは自社サービスにおいて、Tポイントと切り離された独自のマネー体系を作り上げることに成功したのである。

こうなると気になるのが、YahooのTポイント完全離脱がいつになるかだ。

もはや、Yahooのサービスにおいて、Tポイントのほうが亜流になってしまった。

クレジットカードのYahooカードを利用すると、Tポイントが貯まる。今となっては、これはすごく変。

PayPayにセットしているYahooカードを利用すると、これもTポイントになる。違和感しかない。

TSUTAYA・Tポイント陣営との関係を今後も保とうとするなら、「TポイントをPayPayボーナスに交換」というルートが必要となってくる。

そうなると、ワンクッション挟みはするものの、YahooおよびPayPayで得たポイントを、PayPayに戻せるわけだ。

もっとも、Tポイント陣営がこれを容認するとも思えない。自分たちのTポイントが、Yahooに吸い上げられてしまう。

やはり、最終的には袂を分かつしかないだろう。

Yahooカードで貯まるポイントが、いずれ「PayPayマネーライト」に替わることだろう。

Yahooカードの券面から、Tポイントも消える。

Tポイント陣営も、この一連の流れについて、手をこまねいて見ているだけのようだ。

モバイルTカードをもっと拡充したり、Tマネーという役立たずの電子マネーを廃止したりしなければならないのに。落ちていく事業からは、新しいアイディアも生まれてこない。

悲しき電子マネー(Tマネー&Yahoo!マネー)

ただ、死にはすまい。私の想像だが、Yahoo!カードに替わる、大手のカード会社と組むのではないだろうか。たぶん信販系。

クレジットカード独自のポイントプログラムは、共通ポイントが便利過ぎて使いにくい世の中になってきた。

それを思うと、Tポイントには、まだ価値がある。

T-MAGAZINE

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